スキー学習

昨日は英検のあと何時間かするとバイトで、
あたしに少しきびしくする人と
かわいい人と一緒に適度に混んだ店で
(あたしだけ)四時間働いた。
帰ってから、次の日の仕度と宿題をして一時過ぎに
寝た(あたしにすると遅い)。


出席番号前半後半で分けられたグループを、
ある子と需要と供給が一致したので
名前を交換してごまかして友達と滑った。
リフトの口ひげのお兄さんがスヌーピーのみみあてをしていた。


学校で解散したあと家までのバスで
本を読んでいたけれど乗り換えてからはうとうとしていた。
起きて、手元の本を落としていないことにはっと気付いて本を
落とした。くろごめん。


道路の雪が積み上げられた歩道は狭い。
バス停から家までの道のりでかばんをしょった
知らない小学生の男の子と一緒になった。
その子の身長は120センチくらい。


意識されているのかどうかはわからないけれど、
彼はあたしの横をつかず離れず歩いていた。
楽しそうな無邪気な声でずっと一人でなにか喋っていた。
日本語にはなっていなかった。
あまりに途絶えずなにか言っているのでその子が少し
異常だということに気付いた。
少しやせていて、包帯ネットのようなものをかぶって
帽子をかぶって上着のフードもかぶっていた。
でも、てくてく歩いて、時々立ち止まって、楽しそうだった。
可愛かった。どこかに頭をぶつけたようなその子と、今の
疲れて眠い自分と二人でずっと歩いていきたいとその時は
ほんとうに思った。
冬の夕方の空気があたしのあまり働かない頭でも
はっきりとさせていてくれた。

迷ったけれどあたしは歩みを弱めて、いつもの場所で
黙って西むきに曲がった。
男の子はなにも変わらない調子でまっすぐ進んでいった。




空がもの凄くきれいだったので家に駆け込んで
カメラを取って直ぐにまた出た。




でも二度目に見ると既にどこか違ってしまっていた。
首を傾げているうちに、
もっと良い場所を探して歩いているうちに、
どんどん空は味気ない模様になっていった。
あたしは悲しくなった。

別に確かなものにしようとして
いつも写真を撮っていたわけではないつもりだったけれど、
あたしの中にしか残らないあの空はどんなに不確かなことだろう。
こんなに早く変わるなんて。
こんなに早く消えるなんて。



大きな何かから見たら、
あたしが死ぬまでの長さもあんなものなんだろうかと思った。




以上がスキー学習の感想です。


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二、三年前に花火大会の途中でも無性に苦しくなった。
そのときは時間が過ぎることについてだったし花火はすぐ消えるって知っていたからまた別。