まっくら

夜に
なにか心細いこわい夢をみて
きれいに目が開いたと思ったら
上下と左右の感覚が無かった。
重力は感じるのに自分がどっちを
向いているのかわからなかった。
こわくて
転がると
落ちた
携帯をあたしは探した
時間は三時
見慣れた待ち受け画面があたしの
現実の感覚を徐々に回復させて
あたしは今
東京に居て
自分の寝床で寝ていたのだ

思い出したので

また眠った



あの記憶喪失っぷりは
振り返ってもおもしろい状態だった

にしても皮肉なのか
わからないけど

そんな状態でも
携帯が綱だとはね