たふれようとしてたふれない
ゆるやかに
葉と葉のあひだをながれるもの、
もののみわけもつかないほど
のどかにしなしなとして
おもてをなでるもの、
手のなかをすべりでる
かよわいもの、
いそいそとして水にたはむれる風の舌、
みづいろであり、
みどりであり、
そらいろであり、
さうして 絶えることのない遙かな銀の色である。
わたしの身はうごく、
うつりゆくいろあひのなかに。

大手拓次 「季節の色」


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ちょっと最近無断転載。
だって打つことでもっとあたしに染みこむし。
こんなとこ、著作権に関わった人訪れないし。
小樽ビール飲んで初めてビールって
おいしいとおもった。さて。