去年の夏のこと
「『いつか』『いつか』って言ってたら、
あっという間に歳とってしまうよ。」
内側が軋んだ。
あたしには勇気が無いと実感した。
初対面だったのに
人間とか死の話までに及んだ
メールの末
おそらく自分のほんとうにしたいことのために
生きてきてうまくやっている人の
言ったことだっただけにそれは
ひどくきちんとした重みであたしに届いて、
せつなくせつなくなった
『どうしてあたしは先行きが曖昧な意見しか
持てないんだ?』
あたしの人生に於いて
重要だったたぶん何気ないあの一言が
最近わけもなくまたよく蘇る。
すべてぶっちぎってしまうことも
あたしの勇気次第では出来るのに
あたしはしない。
それが一般に正常だからか?
臆病で、何かがこわいのか?
そうだと思う。
あたしがあたしに対してのまけいぬ