腹筋のたいせつさ

ラーメンズ。

「白痴」読み終わった。坂口安吾


長文:
『それは太平の人柄が外形的よりも
精神的に化粧を施されていないことに
非難と皮肉を浴びせたものだ。
けれども彼の言葉の奥の感情はキミ子をめぐり、
そこから立ちのぼる嫉妬の濛気があった。
その嫉妬に値するだけの自惚が
贔負目にもなかったので、太平は呆れて、
この男は圧しつぶされた意慾の底で
神経の幻像と悪闘している変質者だろう
と考えた。』



かっこいいとおもった。
考えの中にしろ「変質者」と決めつけて
しまうなんて。
(今読んでる「タッチ」→鈴木いづみ)で『思った』
じゃなくて『おもった』って書いてて好き)



ただ、嫉妬するにはそれに値するうぬぼれが
要るんだろうか。
そこはふんいきしか分からなかった。